虫歯治療
虫歯とは、ミュータンス菌などのむし歯病原菌が口の中の糖を利用して「酸」を作り、その酸によって歯の表面が溶かされる病気です。
虫歯は自然治癒で元の歯の状態に戻ることはありません。
そのため、むし歯病原菌に侵された部分を取り除いたり、溶けた部分を詰めたり、かぶせ物をしたりして治療します。
麻酔の注射の前に表面麻酔を塗布して、麻酔液をゆっくりと注入したり、細い麻酔針を使用するなど、なるべく痛みの少ない治療を心がけています。
痛みに配慮した治療
大人の方でもお子様も、歯医者さんは痛くて怖いところだと思われている方が多いのではないでしょうか。
「痛い」「怖い」。ただでさえ不安な状態の患者様に対し、できるだけリラックスして治療を受けていただけるよな診療体制をとっております。
例えばいきなり注射を打つのではなく、クリーム状の表面麻酔を塗布した上で、安全で安心なコンピュータ制御された電動注射器を使用。注射液の注入量が細かくコントロールでき、痛みを最小限にすることが可能になりました。
当院では、小さなお子様も笑顔で治療を受けていただくことができております。
虫歯の進行段階と治療法
CO(ごく初期の虫歯)
歯の表面であるエナメル質が少し溶けて、白く濁っている状態です。
まだ歯に穴はあいておらず、痛みなどの自覚症状がないため、気が付きにくいのが特徴です。
歯科医院での治療の必要はなく、適切なブラッシングやフッ素塗布などの予防処置で再石灰化を促し、治癒させることができます。
C1(エナメル質に達した虫歯)
歯の表面のエナメル質が溶け始めた段階の虫歯です。
痛みがなく、ついつい放っておきがちです。
虫歯の部分だけを削除して、合成樹脂(レジン)を充填します。
治療法:コンポジットレジン(CR)修復
期間:1~2回程度
C2 (象牙質に到達した虫歯)
虫歯がエナメル質の内側の象牙質に達したものです。
象牙質はエナメル質により軟らかい組織なので、むし歯の進みかたが速くなります。
C1 と同様に合成樹脂(レジン)を充填するか、範囲が大きい場合は削ったあとに歯型を取り、金属やセラミックの詰め物(インレー)を作り、欠損部を修復します。
治療法:コンポジットレジン(CR)修復、またはインレーによる修復
期間:1~2回程度
C3 (神経に到達した虫歯)
虫歯が象牙質の内側の歯髄に達したものです。
この段階では、歯髄に細菌が進入し激しい痛みを伴うことがあります。
歯髄の炎症が重度な場合は、歯髄組織を除去したあとで、根管内を消毒し、シーリング材を用いて充填します。
また、歯髄が死んでしまった歯はもろくなりますので、クラウンなどの被せ物をします。
症例によっては、特殊な抗生物質を用いて歯髄を保存する処置を行う場合もあります
〈根管治療〉
期間:2~5回程度〈被せ物〉
期間:2~3回程度
C4 (シーフォー:歯根まで達した虫歯)
歯冠が溶けて無くなり、根の部分だけが残っている状態です。
C3の場合と同様に治療し被せ物をするか、やむを得ない場合は残った歯根部を抜歯します。
抜歯した部分は傷が治った後に、ブリッジ・部分入れ歯・インプラントなどの方法で補うことになります。
治療法:抜歯
期間:歯を抜くこと自体は1日で終わりますが、その後の予後の状態次第では数回通院してもらう場合もあります。